東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科により特定の口腔内細菌が食道がんのリスクになることが明らかになりました。 歯周病原細菌であるアグリゲイティバクター・アクチノミセテムコミタンス菌が食道がんと関連することを初めて発見しました。
特定の菌が歯垢や唾液から検出されると、食道がんのリスクが約5~32倍上昇することがわかりました。
食道がんはがんの死因のなかでも6番目に多く、また発症数では世界で7番目に多いがんです。早期診断 が困難であり、生存率が低いことが特徴です。
一方、歯周病は歯茎の 炎症や出血から始まり、歯を支える骨や線維など深い組織に炎症が広がり、最終的には歯が喪失してしまう、 日本でもとても高い罹患率の口腔内細菌感染症です。
歯周病は糖尿病や動脈硬化などを含む全身疾患の悪 化に関与していると言われています。
以前から歯周病がかんのリスクを増加させる可能性があると報告されて きました。
院長より
今までもお口の中と全身の病気が深い関わりがあることがわかっていましたが、この研究によってがんとの関わりも明らかになりました。
歯を守り、お口の中を健康に保つことで全身の健康にも良い影響が出てくることは間違いがありません。
歯科医院でお口の状態を確認し、必要な歯や歯茎の治療を行い、定期的なお口のメンテナンスをするとともに、お口を悪くする生活習慣(歯ブラシを丁寧にしない、甘いものをたくさん食べる・飲む、喫煙)を減らし健康を保てるようにしていきましょう。